下痢、腹痛を繰り返す過敏性腸症候群の診断
新入、進学でお腹を痛がったり、下痢で困り当院を受診される方が増えています。
慢性的にお腹が痛くなったり、下痢や便秘を繰り返す、 便が出たら腹痛が楽になる。こんな症状があり、潰瘍や炎症などの器質的疾患がないものは、腸の機能の異常が原因と考えられ、過敏性腸症候群(IBS)を疑います。
過敏性腸症候群-下痢型(IBS:irritable bowel syndrome)日本心身医学会ガイドライン
診断基準(RomeIII診断基準)
6ヶ月以上前から症状があって
1ヶ月に3日以上腹痛か、腹部不快症状の繰り返す状態が3ヶ月以上継続し、 下記の2項目以上を満たしていること
1 排便による症状の改善(排便によって症状が軽減)
2 排便の頻度の変化に伴い出現した症状(腹痛や腹部不快感が繰り返し起こる)
3 便の性状と形状の変化の伴い出現した症状(症状に際して排便頻度が変化することや便の形の変化があること)