片頭痛の特効薬トリプタン製剤
[caption id="attachment_21724" align="aligncenter" width="630"] トリプタン製剤[/caption]
頭痛の病態
ストレスや緊張で、セロトニンが異常に放出されると、脳の血管が収縮する。次に、セロトニンが枯渇し三叉神経が興奮し、脳血管に向けてCGRPを放出し脳血管が急激に拡張するとともに脳血管周囲に炎症を起こします。拡張した脳血管の隙間から炎症物質が漏出し三叉神経を刺激し痛みを引き起こします。
(トリプタン製剤)
片頭痛治療薬の特効薬であるトリプタン製剤は、脳血管の平滑筋にあるセロトニン(5-HT)1B受容体に作用し、拡張した硬膜血管を収縮させます。さらに三叉神経終末のセロトニン(5-HT)1D受容体に作用して、神経終末からの神経ペプチド(CGRP)の放出を抑制することにより、片頭痛の症状を消失させます。
副作用も少なく、鎮痛剤と違い胃腸症状も少ないです。また使用後10-30分と即効性です。
現在以下の製品が発売されており、医療機関でしか処方されません.
- イミグラン錠(ジェネリックのスマトリプタン)50mg、レルパックス(ジェネリックのエレトリプタン)錠20mg、アマージ®(ジェネリックの奈良トリプタン)錠5mgは錠剤です。
マクサルト(RPD)(ジェネリックはリザトリプタン)錠10mg、ゾーミック(RM)(ゾルミトリプタン)錠2.5mgは水なしで服用できる口腔剤もあります。ゾーミックはオレンジ味で、マクサルトはミント味です。30分前後で効きます。
②イミグラン点鼻薬20㎎は嘔気がひどい場合や、群発頭痛に使いますが、15分で効きます。
- イミグランキット皮下注3mgは片頭痛や群発頭痛の方で約10分で効果があります。
※現在イミグラン製剤の供給停止です。
<副作用>
悪心・嘔吐 、眠気 、倦怠感・疲労・脱力、動悸 、めまい 、絞扼感・圧迫感、口内乾燥感・口渇、異常感覚