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交通事故のリハビリ

交通事故による受傷の場合、自動車損害賠償保険を使用し検査やリハビリテーションを行います。

一般には健康保険は適用されません、健康保険組合に連絡し、第三者行為による傷病届を提出しなければなりません(健康保険施行規則第65条、第三者の行為による被害の届出)

交通事故後の手順:

①警察に交通事故連絡
     ↓
②相手(加害者)の情報を収集
     ↓
③警察の現場検証
     ↓
④現場の記録(写真)
     ↓
⑤自分の保険会社に連絡
     ↓
⑥大濠パーククリニックに電話相談
     ↓
⑦相手保険会社に電話でクリニックでの検査治療の希望と許可をもらう
     ↓
⑧クリニックに電話予約後受診
     ↓
⑨警察署に数日中に診断書提出
     ↓
⑩クリニックでのリハビリテーション
     ↓
⑪症状固定と後遺症診断書作成(しない場合もある)で治療終了
     
(交通事故で多い症状) 事故後、数時間から数日たって発生する症状です。症状は、数日から数ヶ月以上続くことがあります。 ・頭痛、首、背中、肩、手首、腰、股関節、膝、足首や四肢の痛み、コリ、ハリ、脱力 ・頭痛、吐き気、めまい ・手足のしびれ、 ・運動制限(首、肩、腰) ・睡眠障害、記憶力低下、集中力低下、イライラ
※後遺症が残りやすいため、早期診断とリハビリテーションなどの治療が大切です。
(交通事故受傷後の診断・治療の流れ)
これらの流れがわからないと、必要な期間、必要な治療を受けることが困難になることがあります。
※交通事故受傷後、どのように対応していいかわからない場合、大濠パーククリニック』(電話番号『092-724-5520』)にお問い合わせください。 保険会社への対応、警察での事故手続き等の手順をアドバイスいたします。

1) 事故発生直後

1 現場で、必ず、警察を呼んでください。 

加害者からの報告は義務ですが、被害者が届け出ることも必要です。

※警察への通報は人身事故に限らず、車を運転していて起きたすべての交通事故に義務づけられています。  警察官の立会いで現場の状況が確認され、警察の〈実況見分調書・物件事故報告書〉として記録に残ります。

警官から、病院に行った後に診断書を警察署に持ってくるように言われ、以下の内容を記載した名刺大のカードを貰います。

<事情聴取連絡票>

日時、場所(✖︎✖︎警察署)、担当者

携行品:診断書

裏に警察署の地図が書いてあります。

最寄りの病院や診療所で診察を行い、医師が書いた診断書を必ず数日中に警察署に届けます。

当日あるいは数日中に警察に届け出ることで、後日、警察から『交通事故証明書』をもらえます。 警察に届け出ないと自動車保険の請求に必要な『交通事故証明書』がもらえなくなります。

※人身事故については、事故発生後60日以内に事故報告がないと、保険金が支払われない場合があります

※交通事故証明書(1通600円) 届け出後、2-4週間で申請可能。 警察署や都道府県の交通安全運転センター、郵送、インターネットで申請すると、都道府県の交通安全運転センターが発行します。事故発生の事実を警察が証明するもので、事故日時、事故の場所と当事者等が記載されています。自動車安全運転センターに詳細が記載されています。

2 相手を確認する。

加害事故、被害事故にかかわらず、次のことを確認し、必ずメモしておきましょう。  

①運転免許証等により相手の住所・氏名・生年月日・連絡先  

②相手車両の登録番号(所有者、ナンバープレートの番号)

③相手の勤務先の住所・連絡先(業務中に従業員が事故を起こせば、運転者だけでなく雇用主も賠償責任を負うことがあります。)

④相手の自賠責保険と任意の自動車保険の保険会社名・契約者名(その他、保険会社電話番号・担当者名)

※保険には大きく2種類があります。相手方が任意保険に加入している場合、原則として、任意保険の保険会社が対応します。

自賠責保険 任意保険
強制保険(加入が義務) 加入は自由
保険金限度額
  自賠責保険 任意保険
死亡、 後遺症 3000万円 色々
障害 120万円 任意加入(上乗せ) 色々

3 ご自身の加入されている保険会社にも電話連絡してください。

4 目撃者を確保  

第三者の意見は、万が一、相手方とのトラブルになった際などに効果があるため、通行人など交通事故の目撃者がいれば、その証言をメモしましょう。また、氏名や連絡先を聞いておき、必要ならば証人になってもらうよう、依頼しておきましょう。

5 自分でも記録  

記憶は薄れることがあるため、事故直後の記憶が鮮明なうちに、現場の見取図や事故の経過、写真などの記録を残しておくことも重要です。記録は賠償交渉終了時まで残しておけば安心でしょう。

2)患者様から相手方保険会社に電話

症状があるので、病院名『大濠パーククリニック』、電話番号『092-724-5520』で検査・治療をしたい、とお伝えください。 ⇒OKが出たら当院『大濠パーククリニック』に受診の電話予約を。 このように手続きを踏めば、以後窓口での支払いはしなくて済みます。

※一括払い制度 相手方に一定事故の責任がある場合、検査、治療(リハビリ)にかかわる患者様負担は一切ないのが原則です。 相手方保険会社からクリニックに一括払い制度の連絡が入りますので、クリニック窓口では初回から支払いが生じません。この場合、ご自身の健康保険は使用しません。 但し、事故の状況等によっては、ご自身の健康保険等を使わなければならなくなる場合もあります。

3)クリニックを受診する。

①診察:事故状況、自他覚症状、関節可動測定、握力測定、腱反射測定

②検査:レントゲンで頸椎や腰椎等の骨折変形を診ます。 CTで頭部、頸椎、腰椎などの骨折変形、神経圧迫状態を立体的に評価します。

MRI

③治療:鎮痛剤や平滑筋を緩める飲み薬やシップ、局所麻酔剤注射(トリガーポイント注射)による治療 リハビリテーションとして牽引、遠赤外線、干渉波、ホットパック等の温熱療法など、医療機器を用いた理学療法(詳細は院内設備のページをご覧ください)

遠赤外線治療機 牽引干渉波       エアーマッサージ2

<所要時間は20分-1時間>

④診断書作成:医師が作成

4)自分が弁護士特約保険に入っているかを確認

弁護士特約保険とは:自動車事故や日常で遭遇した事故に関する賠償問題について、任意保険の特約として、弁護士費用(上限300万円)を保険会社が補償するという保険の特約です。 ・同居している家族が特約に入っている場合や、別居している親が特約に入っている場合の未婚の子の場合にも、弁護士費用特約が使える場合が多いです。 保険証書を確認するか、保険会社に電話でお問い合わせください。

・被害者自身が弁護士を選ぶこともできます。

・事故の相手方が任意保険に加入している場合、賠償金等は保険会社と交渉することが多くなりますが、この点は下記9)をご参照ください。

・弁護士への相談方法、依頼の手順等については、治療時に医師にお問い合わせください。

・保険会社の資料によれば、弁護士特約の付帯率は30%程度ですが、任意保険に加入する際には弁護士特約に入っておくことを強くお勧めします。

5)クリニックで治療(リハビリテーション)開始

 一定期間リハビリテーションを行います。受傷後相当期間が経ってから症状が出ることもあります。 後遺症が残らないようにするためには、必要な期間、頻度で治療(リハビリテーション)を行うことが有効です。

遠赤外線や干渉波などを用います。

 

<合併症>

慢性硬膜下血種

頭部外傷後3週間以降に頭痛(軽度だか徐々に強くなる)、嘔気、片麻痺(歩行障害)、精神症状(認知症)が出現する。

原因は、外傷などで頭蓋骨の下にある硬膜と脳との隙間に血(血腫)が貯まり、血腫が脳を圧迫して様々な症状を呈する。

10万人に対して12人みられる。高齢(50歳以上)で男性(男:女=73)に多く見られる。

好発部位は前頭,側頭,頭頂部で、一側性のことが多いが10%に両側性(約10%)を認める。

アルコール多飲、肝機能障害、抗血小板剤・抗凝固剤使用、血液透析中、交通事故後に起こしやすい。

低髄液圧症候群

【病気の概念】 脳脊髄液の漏出によって起立時の牽引性頭痛を主症状とする症候群である。 平均発症年齢は40歳前後であり、3:1の割合で女性に多い

【病態生理】 髄液圧は、側臥位では頭蓋内、腰椎レベルともに10~15cmH2O前後であるが、立位になると、腰椎レベルでは40cm H2O程度まで上昇し、逆に頭蓋内は陰圧になることもある。髄液腔を包む硬膜、くも膜に何らかの理由で穴があき、髄液が漏れると、脳が動き、脳神経、脳の血管や頭蓋底の硬膜が刺激され、痛みを感じる。

【症状】 「起立性頭痛(立つと5分以内に出現し横になると30分以内に改善または消失する頭痛)」は、立位になることにより、髄液の漏出量が増えるためと考えられている。

頭痛(100%).悪心・嘔吐(38%),複視(30%),聴力障害(20%),頸部痛(18%)、耳鳴、聴力低下、光過敏、倦怠感などを 伴うことも少なくない。

【原因】 腰椎穿刺後の髄液漏出である。 原因不明すなわち特発性 鞭打ち症を含む外傷性頸部症候群、スポーツ、転倒、腰椎穿刺後などで見られる。

【治療】 まず安静臥床・輸液などの保存的療法を行う。改善が認められない場合に画像診断で髄液漏出部位を 確認できれば、硬膜外血液パッチ( epidural blood patch : EBP) などの侵襲的な治療 の適応を考える。  

バレリュー症候群(外傷性頸部症候群)

交通事故受傷後しばらくして、めまい、耳鳴り、頭痛、頭重感、吐き気、体のだるさ、しびれが続く。

骨盤骨折や臓器損傷

恥骨や尾骨などの骨折や生殖器などの骨盤内臓器に損傷をきたし、疼痛や変形や運動制限など後遺症になる場合がある。

6)治癒 

痛みや痺れなどの症状が緩和し、日常生活を行うのに支障がなくなれば治療を終了致します。

7)症状固定

・相手方保険会社から症状固定ではありませんか?そろそろ治療を終了しませんか?という話が出てきます(症状に よって様々ですが、他覚所見が認められない場合には、受傷後およそ3-6ヶ月位で、保険会社から直接本人に対して治療費支払いの打ち切りを通告してくる場合が多いです。なお、弁護士に依頼している場合には、保険会社と直接話す必要はありません。) ・継続治療か症状固定か、また、症状固定の時期については、医師が診断のうえ決めます。 ・症状固定となれば相手方保険会社からの治療費(リハビリテーション費)の支払いは終了します。 ※症状固定とは:痛みやしびれ等がリハビリテーション等の医療を行っても症状の回復・改善には期待ができなくなった状態(医学的症状固定)をいいます。

8)後遺障害(交通事故によって生じた後遺症)の申請・等級認定 後遺障害の申請をし、後遺障害と認定されることを指します。 後遺障害として認められた等級によって慰謝料、逸失利益が異なります。 後遺障害診断書:認定手続きに必ず必要となる書類で、交通事故の治療が終了した後に医師に記入を依頼します。

9)示談 裁判をせず

当事者(事故当事者ですが、相手方が任意保険に加入している場合には相手方の加入する任意保険会社と交渉することになります。)が賠償責任の有無・過失割合・損害賠償額・支払方法等を交渉で決めることをいいます。 保険会社の提示額が妥当か否かを判断する必要があります。

交通事故の賠償金は、入通院慰謝料・過失割合・休業損害・後遺障害慰謝料・後遺障害逸失利益、等々の多くの費目があり、保険会社の提示額は弁護士へ依頼しているかどうかによっても大きく異なります(被害状況にもよりますが、弁護士に依頼していない場合には相当低額となる場合が多いです。)。 被害者自身が提示額の妥当性を判断するのは困難な場合が多いので、弁護士特約保険への加入の有無や弁護士に依頼するかどうかに関わらず、一度は弁護士に相談だけでもしてみることをお勧めします。なお、弁護士への相談料は、弁護士によって異なりますが30分5000円(税別)程度が相場とされています。 弁護士特約保険については、上記4)をご参照ください。

Q&A

1)他院からの転院も可能ですか?

相手方保険会社に転院元の病院名と転院希望病院名(大濠パーククリニック』電話番号『092-724-5520』)をお伝えください。これで変更可能です。

2)軽い症状でも診てもらえますか?

症状の軽い重いは関係なく、治療が必要なら受診できます。

3)交通事故直後 相手方保険会社や相手方運転手から警察への届け出をしないでほしい、あるいは示談にしないかと連絡があった。どうしたらよいいですか?

物損・人身にかかわらず、警察への届け出は運転者の義務です(道路交通法72条1項)。速やかに警察に連絡しましょう。「法律上届けなければいけないことになってます。」と丁寧にお断りすべきです。 後遺障害を残すこともあるので、治療継続中は、示談には応じないほうが良いと思われます。 国土交通省のパンフレットも参考にされてください。 

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4)リハビリテーションは予約が必要ですか?

いいえ、必要なく、直接来院されて下さい。

※初診時のみ、電話で予約後ご来院下さい。

5)梅雨時期は交通事故は多いですか?

はい、

首都高速道路株式会社によると、雨の日の1時間あたりの事故件数は、晴れの日の約5倍にもなるという結果が出ています。

※ ※徳島県交通安全協会によると

梅雨時に交通事故が増加する5つの要因

1 雨による視界の悪化

2 雨音による車内と車外の音の遮断

3 雨(水たまり)による路面の悪化

4 歩行者の行動の問題

5)歩行時や自転車での事故も対応して頂けますか?

はい、勿論対応します。自転車を利用する人が増えたことから、自動車による交通事故が増えている。また、横断歩道を歩行中に車に巻き込まれるケースも目立ちます。